金函玉鏡とは

金函玉鏡とは、中国古来より伝わる伝統的な東洋占術・遁甲の中の方術の一つです。遁甲と言えば、西暦200年代に、蜀の名将・諸葛孔明が完成させた奇門遁甲が有名ですが、この金函玉鏡は、奇門遁甲とは少し異なり、広義の八門遁甲の内の一つです。そのため、中国では、古くは、軍事目的に利用され、行兵遁甲と言われていた時代もありました。

金函玉鏡は、奇門遁甲と比べてその運用方法がとても扱いやすく、方位取りによる開運法では、効果も非常に高いことから、近年、その人気を急速に高めています。

金函玉鏡で占えるのは、五術で言う、命(めい)と卜(ぼく)、すなわち、「命理占(運命の占断)」と、「方位占(方位の占断)」です。命理占ができれば、一生に渡る各年代の運命が如実にわかるようになります。方位占ができれば、方位取りができるようになります。

金函玉鏡の運用方法がとても扱い安いという理由は、盤の扱いに表れています。奇門遁甲の場合、通常、年盤・月盤・日盤・時盤の最大4つの盤を使用するのに対して、金函玉鏡は、日盤のみの1つの盤だけを用います。(それゆえ、金函玉鏡は、現在でも「日家奇門」と呼ばれています。)

金函玉鏡の作盤方法は、簡単で、この日盤のみを正しく作れれば良いわけです。この日盤には、八門、九星、十二神が多層的に配置され、その日の方位のすべての吉凶がわかるようになっています。


それでは、金函玉鏡で方位取りを行う場合を想定して、次回からは、金函玉鏡の日盤の作盤方法を解説していきましょう。

<今日のポイント>
金函玉鏡は、広義の八門遁甲の内の一つである
金函玉鏡で占えるのは、「命理占」と「方位占」の二つである
金函玉鏡で用いる盤は、日盤の一つだけである(日家奇門)